東大和で平和を叫ぶ

2015年7月4日(土)「戦争法案反対!市民パレード@東大和」に行って来た。
東大和市には何の縁もないのだが、告知にあった集合場所の「旧日立航空機変電所」の姿に何か魅かれたのだ。
また、大都市の中心での大規模なデモや集会との違いも見てみたかった。
参加者は最終的に250名。地元の人の話では、この規模のデモは70年安保の頃以来ではないかとのことだった。


西武新宿線玉川上水駅を降りるとすぐ玉川上水のきれいな流れが見られる。
(実は集合場所は反対側なのに間違えた。)

駅前を少し離れると落ち着いた郊外の住宅地の趣。畑や貸菜園が点在。
写真は野菜の無人スタンド。「二人つかまりました」がこれでもかと!w
これなら不届き者も躊躇するであろう。

道間違いに気づき戻る。駅北口にはパレードのスタッフの方がいて案内をしてくれた。
小雨が降り始める。

5分程で集合場所の東大和南公園に到着。
このあたりは戦争中は日立航空機の工場で、戦後は米軍の大和キャンプとなった。
昭和48年に返還されたが、長らく荒廃していたという。
「東大和市の歴史」(東大和市明るい社会づくりの会)

旧日立航空機変電所が見えてきた。

昭和20年、3度の爆撃と機銃掃射を受け、こんなあばた面となった。
110余名が亡くなったそうだ。
ちなみにボード類は今回のパレードのためのもので普段は無い。

一度は解体されそうになったが、市民の運動により保存されることになったとか。
これだけ完全な形で残る戦争遺構は珍しいそうだ。
建物の前は「平和広場」と名づけられている。
広島市より「被爆アオギリ二世」の苗木が提供され、育ちつつある(建物の左側に少し見える)。
被爆アオギリ(Wikipedia)

周囲の芝生には当時の設備の一部とおぼしきものがオブジェとして埋められている。

出発前に、主催者や市議、一般市民など数名のスピーチ。元先生のお話が印象的だった。
昔は先生も生徒も、戦争中のことや平和憲法について、競うように教え、学ぼうとしていたと。
97年頃から国旗国家の強制や、授業内容の監視などが強まり、今の先生は萎縮している、
このようなパレードは先生たちをとても勇気付けるものだと思う、とのこと。
若い母親や学生も「やむにやまれず参加した」気持ちを話していた。

200名の参加者が、3グループに分かれパレードに出発。
隣の東大和市駅を折返し点とする、憲法9条にちなみ「9」の字をかたどったコース。

パレード中の写真は無いが以下のような感じだった。

年齢層は中高年が中心で、国会前などに比べると、シュピレヒコールはのんびりとした印象。
しかし、レスポンス率は高く、みんな声を上げている。
警備のおまわりさんも手際はよくない。反面、意味の無い「嫌がらせ」のような指示も無く、
一生懸命交通整理をしてくれている印象だった。
沿道に知り合いを見つけて「○○さん、来なきゃだめよ」と誘ったりという場面もあって、
生活圏デモならでは。

途中通った商店街は、ちょうど夏祭りイベントということで子供連れであふれていた。
子供の多い街だ。それゆえ今回の法案への不安も強いだろう。

1時間半ほどで元の平和広場に戻り解散。飛び入りを加え最終的に250人の参加と発表があった。

ずっと雨で疲れたけど、周りの参加者とも自然と雑談になるような、なごやかな雰囲気だった。
同じ気持ちを共有する人がここにもたくさんいると知り、心強く快い気分で帰途についた。
こういうデモが、全国各地でもっと増えるといいね。

戦争法案絶対止めよう!


おまけ。帰りの車内にて。なにこれ?マジに知りたいねえ・・・